世界にも色々な発酵食品があります。代表的なのは、乳酸菌によるヨーグルト、キムチ、酵母によるビール、ワイン、パン、カビによるテンペ、ブルーチーズなどがあげられます。また、食感が楽しいナタデココですが、実はこれも発酵食品で、ココナッツ果汁に酢酸菌の一種であるナタ菌を加えて発酵させたもの。私たちが食べているのはナタ菌が合成するセルロースなのです。チョコレートもカカオ豆を発酵させた食品ですし、タバスコも唐辛子を発酵させた食品です。なにげなく口にするこれら海外の食品も、世界各国それぞれの地域の人々が、微生物の力を借り試行錯誤して時間をかけ作り出してきたものなのです。
塩漬けした野菜に、魚介の塩辛や香辛料から成るヤンニョム(薬念)を加えて乳酸発酵させた韓国の冬の保存食。キムチといえば赤い白菜キムチを思い浮かべますが、16世紀に唐辛子が朝鮮半島に伝わるまでは白いキムチ(ペッキムチ)が主流でした。ヤンニョムの代表的な材料は、大根・ネギ、唐辛子、にんにく、生姜、塩辛、もち米粥、林檎や梨等です。材料由来の100種以上の乳酸菌により生成されるアミノ酸やビタミン類を豊富に含み、抗酸化力の高い食品だと言われています。
塩漬けした野菜に、魚介の塩辛や香辛料から成るヤンニョム(薬念)を加えて乳酸発酵させた韓国の冬の保存食。キムチといえば赤い白菜キムチを思い浮かべますが、16世紀に唐辛子が朝鮮半島に伝わるまでは白いキムチ(ペッキムチ)が主流でした。ヤンニョムの代表的な材料は、大根・ネギ、唐辛子、にんにく、生姜、塩辛、もち米粥、林檎や梨等です。材料由来の100種以上の乳酸菌により生成されるアミノ酸やビタミン類を豊富に含み、抗酸化力の高い食品だと言われています。
茶の浸出液に糖を加え、スコビーと呼ばれる酵母とセルロース生産性酢酸菌からなる菌株を入れて常温発酵させた微炭酸飲料が「Kombucha(コンブチャ)」です。1970年代に「紅茶キノコ」として日本で流行った健康飲料が、時を経て欧米で人気が出て逆輸入されました。コンブチャに関与する主な菌は酢酸菌と酵母菌で、特徴的なのは、酢酸菌がナタ・デ・ココの様なゲル状のセルロースを形成します。コンブチャによる便秘改善や血流改善、内臓脂肪減少などの効果が報告されています。
伝統的な豆板醤は、茹でた脱皮乾燥空豆に小麦粉をまぶして作られた麹と、細かく刻んだ唐辛子を混ぜ、塩水に漬けて日々撹拌しながら長期発酵・熟成させた中国四川省発祥の調味料です。言わば、大豆を空豆に置き換えた辛い豆味噌のような物です。日本の豆味噌づくりとの大きな違いは、日本では黄麹菌であるニホンコウジカビで作った麹が使われているのに対し、中国ではクモノスカビや毛カビを利用した麹が使われています。
伝統的な豆板醤は、茹でた脱皮乾燥空豆に小麦粉をまぶして作られた麹と、細かく刻んだ唐辛子を混ぜ、塩水に漬けて日々撹拌しながら長期発酵・熟成させた中国四川省発祥の調味料です。言わば、大豆を空豆に置き換えた辛い豆味噌のような物です。日本の豆味噌づくりとの大きな違いは、日本では黄麹菌であるニホンコウジカビで作った麹が使われているのに対し、中国ではクモノスカビや毛カビを利用した麹が使われています。
乳酸菌とは、ブドウ糖や乳糖などの糖を分解して乳酸をつくりだす細菌の総称で、代表格は、乳酸桿菌、乳酸球菌、ビフィズス菌。味噌、醤油、清酒などの醸造製品などは、麹菌や酵母や乳酸菌など異種の菌との共生によって作られるのに対し、乳酸菌飲料・ヨーグルト・チーズなど多くの乳製品は、単独の乳酸菌や同種の菌の共生によって作られます。乳酸菌の持つ主な機能性として、腸内細菌のバランス改善作用、免疫力調節作用、メタボリックシンドローム関連因子の正常化作用が挙げられます。